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御前山春の植物観察会 実施報告

場所 御前山(茨城県東茨城郡城里町)

実施日 2015年5月2日(土) 参加者:一般募集参加者28名 会員3名

観察コース 道の駅「かつら」駐車場 → 東登山口 → 鐘撞堂跡(昼食) → 西登山口 → 皇都川沿いの車道 → 駐車場戻り

当日は快晴で初夏の陽気となった。9時30分、道の駅「かつら」の駐車場に集合。資料配布、説明、ストレッチの後、出発。東登山口を入るとすぐにニリンソウの群落が出迎えてくれた。ハイキングコースを登ってゆくと、大木の根元にはムチゴケ、ホソバオキナゴケ、などのコケ類が見られた。その名の通りのリョウメンシダや、未だ紅色の若葉が残るベニシダ、大きな羽片のキヨタキシダ、キジノオシダなども見られた。尾根に出て東屋で一休みすると、なんと屋根の上からコジキイチゴ(茨城県絶滅危惧IB類)が垂れ下がっておりびっくり。

尾根沿いに歩くと、あちらこちらにマムシグサのお出迎え。森林浴を楽しみながら、鐘撞堂跡近くに来ると、県内では珍しいサカキの赤茶色の樹皮の大木があちらこちらで見られるようになる。鐘撞堂跡で絶景を楽しみながら昼食。道はやがて下りとなり、地味で見落としそうなタチガシワが咲いていた。道すがらカンスゲとコカンスゲの穂の形の違いなどにも注目。西登山口の広場では数株の開花中のイチリンソウ(茨城県準絶滅危惧)が見られ、幸運であった。

ここから皇都川沿いに歩く。可憐なヒメウツギの花、名物のコンロンソウの群落、タニギキョウ、ジロボウエンゴサク、カビ臭のするカビゴケ(環境省準絶滅危惧)が見られた。名前に似合わず可愛らしいラショウモンカズラも草むらにひっそり咲いていた。川の上に突き出た樹木の枝には見事なキヨスミイトゴケの群落が垂れ下がっていた。

メモをみると、草本類約39種、木本類24種、シダ類15種、コケ類5種があった。今回の観察会は天気にも恵まれ、また、花ばかりでなく、シダ類、コケ類の解説もあり、植物全体が見られる楽しい観察会となった。

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最終更新日:2015年5月8日
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