「真弓神社方面自然観察会」実施報告書
2025年6月20日
文:村田誠
1. 場所:常陸太田市・真弓町から真弓神社
2. 日時:2025年6月14日(土) 9:30~15:00
3. 参加者:16名:(一般8名、会員8名)
4. コース:日立市大和田町ひたち南ドライブイン集合(車移動)→旭鉱末真弓工場駐車場→真弓神社表参道→真弓神社
5. 感想
今回、一般の人を対象とした観察会を実施した。これまで行政からの依頼で、大子町、常陸太田市で講座や観察会の実績はあるが、森林インストラクター茨城として、一般対象観察会は県央や県南が主なフィールドだった。
近年、高齢化に伴う健康志向で屋外に活動場所を求める人が多い。このような環境の中、我々の活動を知ってもらう方法が、一般対象観察会だと思っている。しかし、我々の活動を地域の人たちに周知する方法として、新聞以外効果的な方法が見当たらない。今回は、全国誌の地方版1社の案内となったが、それでも10人近い参加の申し込みがあり、初めてのこの地での観察会では、なんとか形になったと思っている。
「真弓神社付近自然観察ハイキング」と名付けた行事計画だが、真弓神社は平安時代の創建とされ、長く神域として保護されてきた自然がある。また、阿武隈山地の南端に位置するこの地は、日本最古の地層が確認された場所でもある。
茨城県は巨樹が多く、真弓神社の爺杉は県内トップのスギの巨樹で、すべての樹種においても樹齢や幹の太さなどでトップクラスの巨樹古木であることは、あまり知られてないようだ。
石灰石の散在する林道を歩き、表参道から真弓神社に向かう。日の当たる所には、ウツギ、クララ、ミヤコグサ、ドクウツギなど、また樹冠下にはツルアリドオシ、ムヨウラン、イチヤクソウ、シャガなどが見られた。茨城県では準絶滅危惧に指定されているムヨウランだが、生育の良い個体が数カ所で見られた。やはり準絶滅危惧で、渡りをする蝶として知られるアサギマダラの、幼虫の食草であるキジョランも普通に見られる。茨城県の生物多様性を改めて感じることができた観察会となった。
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ドクウツギ | ツルアリドオシ | ムヨウラン |