日光上三依水生植物園観察会報告書
2025年8月25日
報告者:石黒 信治
日光上三依水生植物園観察会は、茨城会として今回初めて実施した。植物園等の観察会は、かなり前に実施したことがあったが、この園では初めてである。この地区の人々が初め地域の自然環境を活用し野草を集めた保護地区を1992年に日光市が正式に植物園として開園した。水生植物を中心に始めたと聞いている。
1. 場所:日光市上三依 日光上三依水生植物園
2. 日時:2025年8月23日(土)9:10~16:00 天気:晴れ 事前調査;8月20日
3. ルート:道の駅みわ駐車場⇒しおばら道の駅(トイレ休憩)⇒日光上三依水生植物園駐車場⇒千本松牧場⇒道の駅みわ駐車場
4. 参加者:8名、事前調査1名
5. 観察内容、感想など
植物園入口までの川沿いの道でシャクジョウソウを確認。この腐生植物はギンリョウソウに近い属。入口に入ってすぐにシキンカラマツが有る。常陸太田市岡見地区のものより小型で細い。この地が適地ではないのかもしれない。もう一本少し入ったところにも見られた(写真①)。入口付近にハナツリフネソウが有る。北海道で園芸種が野生化したそうである。
園中程にレンゲショウマ(写真②)、キレンゲショウマ(写真③)。レンゲショウマは、森の妖精として愛好家が多い野草。キレンゲショウマは、宮尾登美子の小説「天涯の花」や牧野富太郎の朝ドラで有名になった植物。紀伊半島、四国や九州に分布、茨城県では見られない。
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①シキンカラマツ | ②レンゲショウマ | ③キレンゲショウマ |
花瓶山で昨年やっと確認したヤワタソウ、同じ属のワタナベソウも花は枯れているが確認。葉が大きくなったミズバショウや花が枯れたクリンソウも多数確認。葉がシダ植物に似ている、東北、中部に分布する珍しいオサバグサもあった。サギソウ花、クマガイソウ葉も確認。アカバナヤグルマソウ(写真④)は北アルプスに見られるヤグルマソウの洋種。葉が5枚で大きく立派。日本の高山種は白い花。茨城県亀谷地湿原や滝の倉湿原等でも見られる美しい野草サワギキョウ(写真⑤)も確認。 以上
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④アカバナヤグルマソウ | ⑤サワギキョウ | ⑥参加者集合写真 |
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