亀谷地湿原観察会報告書
2025年9月22日
報告者:石黒 信治
亀谷地湿原は、以前、榮蔵室・花園山観察会で湿原横の猿ヶ城林道を通過したことはあった。今回、茨城会として初めて湿原で観察会を実施した。この湿原は、北茨城市北部、花園・花貫県立自然公園内の山地にある標高780mの中間湿原。福島県塙町に抜ける県道27号線沿いの駐車場から、少し猿ヶ城林道を入った所に入口がある。今回は、そこからさらに100m程猿ヶ城林道を下がった西側湿原を中心に観察した。
1. 場所:北茨城市関本町才丸 亀谷地湿原
2. 日時:9月14日(日)9:00~14:10 天気:晴れ 事前調査:9月9日
3. ルート:ひたち南ドライブイン駐車場⇒常磐高速日立南IC⇒中郷SA(トイレ休憩)⇒北茨城IC⇒県道153号、27号経由⇒亀谷地湿原⇒北茨城IC⇒中郷SA(トイレ休憩)⇒日立南IC⇒ひたち南ドライブイン駐車場
4. 参加者:8名、事前調査1名
5. 観察内容、感想など
木本類:ヤマハンノキ、オノエヤナギ葉、ヤマネコヤナギ、ゴンズイ実、ホツツジ花、イワガラミ葉、ミズキ葉、ガマズミ実、ノリウツギ
草本類:ミゾソバ花、チダケサシ、アキノキリンソウ花、ノハナショウブ実殻、サワヒヨドリ花、ヌマガヤ、ハナタデ花、サクラタデ、ノブキ花、メヤブマオ葉、ウメバチソウ花蕾、ヒカゲイノコズチ花、モミジガサ葉、シロヨメナ花枯、ヒメシロネ、センブリ蕾、ユウガギク花、ツリフネソウ花、オトコエシ、オタカラコウ花、ハンゴンソウ花、イトイヌノヒゲ、アキノウナギツカミ花、ミズヒキ花、チゴザサ花、ゲンノショウコ花、イヌトウバナ花、ノハラアザミ花、センニンソウ花、ミズバショウ葉、ヌスビトハギ葉、ヒメジソ、サワギキョウ花、アケボノソウ花
カヤツリグサ科:アブラガヤ、ミツカドシカクイ、コマツカサススキ実
コケ類:オオミズゴケ、ヒメミズゴケ
シダ類:ヤマドリゼンマイ、ヒメシダ、タニへゴ
キノコ類:シャカシメジ
6. 感想など:
今回の観察地は、小さな湿原であるが、植物相も多様で思った以上に種類が多くある観察会であった。来年も時期を変えて実施したい。参加者一人の長靴が破れて片足が濡れるトラブルがあったが、それ以外安全に観察会が実施できた。サワギキョウ花の紫色が、自然状態で美しかった。昨年9月に個人で訪れた時は、白いウメバチソウ花の名前が分からなかった。今回、花、蕾、葉を観察して初めて同定する事が出来た。 以上
花瓶山で昨年やっと確認したヤワタソウ、同じ属のワタナベソウも花は枯れているが確認。葉が大きくなったミズバショウや花が枯れたクリンソウも多数確認。葉がシダ植物に似ている、東北、中部に分布する珍しいオサバグサもあった。サギソウ花、クマガイソウ葉も確認。アカバナヤグルマソウ(写真④)は北アルプスに見られるヤグルマソウの洋種。葉が5枚で大きく立派。日本の高山種は白い花。茨城県亀谷地湿原や滝の倉湿原等でも見られる美しい野草サワギキョウ(写真⑤)も確認。 以上
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サワギキョウ | ウメバチソウ | 観察会参加者 |
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